努力は必ず報われる。
人はたいてい、
理想を追いかける。
理想を抱き、
夢を追いかけることの
エネルギーには凄まじいものがある。
僕の尊敬するウォルトは
夢と理想を追いかけた人間だ。
そして様々な苦難はあれど
現代まで残る巨大エンタメ帝国を
作り上げてしまった。
僕はアメリカ留学時に
寮に入った。
僕の部屋には
無口でゲームばかりしている
中国系の人が同居していた。
短い留学において、
最初の半月は挨拶をしても
無視されていた。
内向的な人かと思ったが、
最終的に話すようになって、
彼が友人を自殺で失ったと知った。
それ以来、
ゲームにのめり込んで
現実逃避している
と彼は笑って語った。
その友人の話を少し、
聞かせてもらった。
夢を追う人だったらしい。
いつかビリオネアになる。
といつも言っていたらしい。
でも、自らこの世を去った。
理由はわからないらしいが、
彼によると絶望していたらしい。
繊細な人だったのかもしれない。
僕はこの話を聞いた時、
アメリカンドリームの暗い面に
触れた気がした。
理想とは、
素晴らしい。
けれど、
同時にそこには大きな罠もある。
理想は人を苦しめるものでもある。
縛り付け、呪うものでもある。
理想を追いかける限り、
理想からは逃れられない。
諦めたい。
という欲望、衝動を常に
強い意志で跳ね除ける必要がある。
これを難なくこなす人もいる。
けれど、多くの人にとって
これは耐え難い苦しみだ。
しかし、理想がある人にとって
それから逃げるのは厳しい。
逃げると、
認知的不協和を起こし、
諦める理由を見つけなくてはならない。
自分に
言い聞かせ続けなくてはならない。
諦めたのは、
正しかったのだと。
これはまるで呪いだ。
努力は必ず
報われるとは限らない。
報われるの意味にもよるけど、
成功するのは一握りだ。
1年間毎日投稿しても
登録者が1000人に満たない
という人もたくさんいる。
たった1本の方が
100万回再生されて
登録者が5万人になる人もいる
このYouTubeの世界で、だ。
毎日10時間勉強しても、
毎日3時間勉強している天才に、
偏差値で勝てないこともある。
努力が報われる世界ではないのだ。
理想が実現するとも限らない。
とはいえ、
このような考え方は
残酷すぎる。
頑張ろうという気持ちも
理想を目指すワクワクも
人生から奪ってしまう。
僕は理想の魅力と罠を
バランスよく認識することが
1番幸せだと思う。
理想に囚われすぎてはならない。
とはいえ、無気力になるべきでもない。
程よく夢を追い、
程よく諦める。
これが1番強い。
理想に呪われて、
死んでしまう必要はない。
力強く、それでいて
適当に生きれば良いのだ。
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